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素晴らしい自然環境を知りたい!

三重県大台町 「日本一の清流」守る“森の番人”たち

三重県中南部の大台町。伊勢・鳥羽の海から奥深い山の世界へといざなう「奥伊勢」の地。豊かな森と澄んだ水が何よりの自慢です。

町を東西に流れる「宮川」は国の一級河川水質調査で何度も「日本一」に輝く清流。春夏はキャンプや魚釣りをする人でにぎわい、秋冬は紅葉や温泉、そして一年を通しておいしい食事を楽しむことができる地域です。

しかし、その自然の恵みも永遠にあるとは限りません。里山の森は、人が間伐などで適切に手を入れてこそ使える有限の資源。今、人の手が入らなくなった山は全国的に荒れ、災害の原因にもなっています。宮川では2004年に台風で大規模な洪水や土石流が起こりました。

こうした森や水源地を守ろうと、地元の人たちが立ち上がり、さまざまな活動を展開しています。
その中心となっているのは、現役を退いても元気なシニアたちです。



軽トラで間伐材集め回る「木の駅プロジェクト」

白い軽トラックを駆って、集め回るのは山で放置されている間伐材。それを買い取ってもらうため、目指すは「木の駅」。

そんな「みやがわ木の駅プロジェクト」が大台町で始まりました。

全国約20カ所で行われている「木の駅プロジェクト」を参考に、町の林業家らでつくる「みえ林業経営グループ」が2013年11月に委員会を発足。会長に就いたのは元高校校長の山本勝征さん。

「私はもともと林業家ではありませんが、小さいときから山仕事には慣れています。周りの仲間も声を掛ければすぐ集まってくれる。自分のキャリアを生かしながら地域貢献ができるなんて、こんなうれしいことはありません」

75歳という年齢を感じさせないほど、山本さんは生き生きとして語ります。



プロジェクトには、こうしたシニアを中心に町民ら38人が会員登録。各自が間伐されたまま放置されているスギやヒノキを森まで取りに行き、軽トラックなどで町内の林業基地に集めます。すると間伐材を木材チップ会社が1トン当たり3500円で買い取ってくれます。チップ会社はその木材を木質バイオマス燃料や製紙原料として活用。まさに埋もれていた「宝」が掘り返されるような話です。

先進地の岐阜県恵那市や愛知県豊田市では、取り引きに地元の商店街などで使える地域通貨「モリ券」を発行することで、地域経済の活性化にも結びつけています。始まったばかりの大台町ではまだそこまでは至っていません。「お店そのものがなかなかないですから…」と山本さん。そこは地域の外の知恵と力を借りたいところです。

それでも、一人一人が生きがいをもって取り組んでいることが何よりの財産。会員の一人はこう言います。

「山はウソをつきません。きちんと手を入れればそれにこたえてくれます。私たちが山を守っていければ、いつまでも日本一の川が流れてくれるでしょう」




持続可能な林業へ、願い込め育てる「苗木」

町の90%以上の面積を占める大台の山林。700年以上前には伊勢神宮の式年遷宮で使う木を切り出したという歴史もありますが、戦後は林業振興のためスギやヒノキが画一的に植えられていきました。

今また山の緑化を進めるときに、これまで通りのスギやヒノキでいいのだろうか、もっと地域にあった植林があるのではなかろうか-。

町の人たちはこう真剣に考え、それぞれの山の植生にあった「地域性苗木」を育て、新たな山づくりをしていくことにしました。そのための組織として2008年、宮川森林組合を事務局に町民15人で立ち上げたのが「大台町苗木生産協議会」です。


山の植生を調べ、その結果を基に種を取り、各会員が苗木に育てます。会長の天野忠一さんの自宅をはじめ、町内各地で育てられる苗木は100種類以上。それらの樹種や採取場所、生育状況などの情報は「生産履歴」としてすべて記録、保存されます。いわば「木のトレーサビリティー」。植林のときには、この生産履歴からいつ、どこに、何を植えればいいのかが判断できるというわけです。

専門家の意見を取り入れながら技術の向上にも努めています。その一つの成果が「パッチディフェンス」と呼ばれる造林技術の確立。これまでの造林は、同じような年齢の木を一定の間隔で一様に植え、シカなどの獣害対策のためにフェンスを広範囲に囲っていました。しかし、この方法はフェンスが一カ所でも破れると、シカが入り込んで囲いの中の若木をすべてだめにしてしまいます。


「パッチディフェンス」ではさまざまなサイズの木を小さい範囲でまとめて植え、その複数のまとまりをランダムに配置します。これによって一カ所の樹林がシカに食い荒らされても、他の複数の樹林を守ることができます。木の種類やサイズもさまざまなことから、生態系も多種多様に。生物多様性の高い森を生み出しながら、生き物と人間の共存を図るシステムなのです。

企業が社会貢献のために所有する「企業の森」でも、新たな試みが取り入れられています。ある企業が自社の森の植樹を森林組合に依頼すると、組合はその植樹費用に応じて「カーボンオフセット・クレジット」を発行します。企業が自分たちの森づくりを行うと同時に、森林組合がそれまで取り組んできた森づくりを応援することにもなるという仕組み。一つの投資で二重の効果が得られる「Duplex(二重の)植樹」と呼ばれています。

これまでの発想を転換しながら、持続可能な森づくりを目指す大台町。会長の天野さんも林業が本業ではなかったシニアです。だからこそ、こう呼び掛けます。

「美しい自然を子どもたちに残していくために、地域の力を結集する必要があります。こうした取り組みが大台町から広がり、全国でふるさとの苗木が育ち、森になっていくことを願っています」



自然を守るにはどうしたらいいんだろう?

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三重県大台町役場 産業室では「三重県大台町宮川流域における持続可能な森林管理プロジェクト」を行っています。大台町は、三重県の中南西部に位置し森林面積は町全体の93%を占めており、町有林約1,597haを本プロジェクトへ活用することにより、持続的な森林経営による健全な森林を育てるとともに、間伐によるCO2の吸収量の増大を図ります。また、このJ-VERクレジット発行により得た資金を地域振興と森林整備に充てることによる地域全体での森づくりを進めていきます。

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大台町の観光情報

  • 奥伊勢フォレストピア

    大台町の森と川に囲まれた第3セクター経営の温泉ホテル。山荘風の本館の裏にはバーベキューガーデンを挟んで大小のコテージも。ものづくりの楽しめる「森の国工房」も隣接し、ファミリーで休日を満喫できます。
    http://okuiseforestpia.com/

  • 大杉谷

    黒部峡谷、清津渓谷とともに「日本三大渓谷」の一つに数えられる名所。迫力ある滝や猛々しい奇岩など、手つかずの大自然がそのまま残されています。キャンプ場や釣り堀などの施設も充実。詳しくは大台町観光協会
    http://web-odai.info/

  • 道の駅 奥伊勢おおだい

    紀勢自動車道「大宮大台IC」から下車約3分で到着する道の駅。宮川の清流がはぐくんだ特産品がずらり。大台茶入りのバンズとシカ肉のパテなどを使った「おおだいバーガー」、大内山牛乳のソフトクリームも味わえます。
    http://www.okuise-odai.jp/


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